さすが遠足! やっぱり遠足!

 京都の大野です。

 今年度は高1の学年主任兼担任をしています。
 私の勤務している学校は私学の中高一貫の女子校です。
 今の高1は中学1年から私が学年主任兼担任をしてきた学年なので可愛くって仕方がありません。4月の学年ガイダンスでも「こんないい学年はありません!私はこの学年を愛しています!」と恥ずかしげもなく公言したぐらいです。

 ただ中高一貫といっても高校から入学してくる生徒もいるので、この生徒たちと、中学から少人数クラスで家族のように親密な関係を築き上げてきた生徒たちがどのように交流し、新しいクラスの人間関係を作っていくのか、お互いに牽制し合って、変なグループ対立が起こったりしないかと、学年をスタートさせる前から心配していました。

 うちの学校では、中1の新年度開始時に1泊2日のオリエンテーション合宿があるのですが、高1ではありません。なんかないかと考えた末(というほどでもないのですが…)ここはやっぱり「遠足」でしょう!と、前もって4月当初の行事の中に、半ば強引に遠足の日を入れてもらいました。

 どんな遠足にするかを考えるための参考にさせてもらったのが、「おまかせHR研究会 編著」の「ザ・遠足 クラスづくりは遠足から」です。
 春休み中、この本を読みながらどんなふうにしていくか、ずっと考えていました。

 いざ学年がスタートしてみると、予想どおり、本校中学から進級してきた生徒たちと他中学からやってきた生徒たちの温度差がはっきりと…。

 遠足の行き先は、いくつかの条件を示して生徒たちに班毎にアイデアを出させて、多数決をとって決定。かなり制約のある条件だったので、結局、決まった行き先は奈良公園

 せっかくなので興福寺の阿修羅像を見たいという大野の個人的願いも入れてもらって実施しました。

 最初はぎくしゃくしていた子どもたちも、班毎で点呼したり、鹿とたわむれ、お弁当後のおやつタイムで自分たちがそれぞれ持ってきたおやつをやりとりするなかで、グッグッと親密さをましていました。女の子はやっぱりおやつなのか…。

 遠足を実施した次の週から、かなりクラスの空気が変わっていました。
さすが遠足! やっぱり遠足!

 まあ、その後いろいろな生活指導上の問題はありますが、そこはまた、高生研のみなさまにお世話になるかも…。